外科医須磨久善を読了
海堂尊著の「外科医須磨久善」を読了。
この本は、田口先生などが出てくるいつものシリーズではなく、ノンフィクションです。そんなことも知らずに、読み始めたのですが、これは興奮ものです。
心臓疾患を治療するためにこの30年間、バチスタ手術などに日本で始めて挑んだ実在の外科医の半生が描く。これまでの常識を覆し、さまざまの工夫を凝らした手術を編み出すさまは、たしかにNHKのプロジェクトXのようだし、著者は主人公須磨医師のことを「破境者」として呼ぶ。
最後に、気に入った一節を書き留めておく。
『クリエイティブマインドがなければ、外科学の進歩はない。すべてが自己満足の範囲内で収束してしまうからだ。すると現在助からない患者はいつまでも救われない。従来不可能だった手術ができるようになり、リファインされ新術式が生まれ、ずば抜けた成功を収める。これが、クリエイティブ・マインドの賜物だ。』
外科医須磨久善 |