真砂町夜話

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ギリシア人の物語I民主制のはじまりを読了

塩野七生著のギリシア人の物語I民主制のはじまりを読了。

若い頃に「コンスタンティノープルの陥落」を読んで、すっかり大ファンになってしまった。それからルネッサンス、ローマを経て、いよいよギリシアです。

スパルタ、アテネなどそれぞれの国づくりが面白い。スパルタは、二人の王、五人の監督官などで構成して、なかなか物事が決められない。なんでも「監督官とは、年に一度、市民集会で選出される市民でしかない。自分の頭で考え自分で判断を下す精神的時間的余裕も、十分には持てなかった男たちである」とのこと。何を決めるのにも時間がかかるのだ。そんなこんなことをしていたら、時代の変化に乗り遅れ、やっぱり結論は見えているのだ。

著者は次のように語る。「イノベーションの塊のようなギリシア民族にして唯一イノヴェートできなかった「あること」、その一事の重要性に気づきそれを現実化していくことによって、ローマはギリシアをも飲み込む広大な帝国の創造に成功する。」と。

あることってなんだか、気になる気になる。二巻、三巻と年末に出版されるようだから、今後も楽しみだ。